らしさのあした ブランディングをもっと身近に

成功への
本質を
見極める

2024年6月某日、大阪に関東・関西それぞれを拠点に活動する空間デザインのスペースディレクター陣と位置情報ソリューションを提供するジオサイエンス事業部のエンジニアが集い、展示会の未来と写真化学が提供できる新しい価値についてディスカッションを行いました。今回は、現在開発を進めている 出展エリアAI解析システムの「エリアアナリティクス」を含め、お客様の展示会の成功に向けてどんな価値をお届けしたいと考えているのかをうかがいました。

Member

  • 山本 龍也 大阪営業所 / エリアアナリティクスPJリーダー
    エリアアナリティクスPJリーダー
  • 志賀 愛夕 大阪営業所 / スペースアカウントG / ディレクター
    ディレクター
  • 小坂 啓介 京都営業所 / スペースアカウントG / ディレクター
    ディレクター
  • 中野 太  東京営業所 / スペースアカウントG / ディレクター
    ディレクター
  • 土谷 晋平 東京営業所 / スペースアカウントG / ディレクター
    ディレクター
  • 小川 晴永 東京営業所 / スペースアカウントG / ディレクター
    ディレクター
  • 大嘉 拓実 京都営業所ジオサイエンス事業部 開発G / エンジニア
    エンジニア
写真化学が開発を進める 出展エリアAI解析システム 「エリアアナリティクス」とは?

01お客様と展示会のゴールを共有したい

ー 初めに「エリアアナリティクス」開発のきっかけを教えてください。

山本:
これまで展示会は、出展料、装飾費など出展者にとって費用負担が大きいプロモーションである一方、来場者の反応や効果は名刺の数くらいしか測定するものがなく、感覚的にしか捉えることができませんでした。

また、展示会をコーディネイトする我々写真化学の立場からしても、実際のところ狙い通りの集客ができたのか、来場者アテンド場所の広さは適切であったか、など答え合わせをする術がありませんでした。

こういった課題を解決するために、2022年頃からAIカメラを用いた展示ブースの効果測定を開始しました。これにより、来場者数、滞在時間、人流の軌跡等、来場者の関心度を測定し、効果の定量化が可能になりました。

ーなるほど。感覚的でしかなかった効果を定量化したのですね。
エリアアナリティクスの様に効果検証の観点を展示会に取り入れる試みについてどの様に感じますか?

小坂:
前職の施工会社では、効果検証のような来場者に有効な展示であったか?という観点を持って業務にあたったことが無く、設計通りにブースが建つか建たないかということが最も重要なことでした。ですので写真化学のお客様目線を重視する進め方は、ある種ギャップでもあり、新鮮でもあります。
山本:
たしかに展示会業界全体をみると、出展者目線が少し遅れているような気がします。
そう考えてみると写真化学の存在は少し異色かもしれませんね。写真化学には専門のスペースディレクターがいて、それ以上にグラフィック、WEB、動画のクリエイターも多く在籍している。ブランディングやプロモーションを専門に扱う部署もあり、よりプロモーションの観点で提案ができる珍しい会社だと思います。また個人のキャラクターもありますが、お客様に寄り添える優しい人が多いのも特徴ですね。

ー続いてエンジニアである大嘉さんにご意見を伺いたいと思います。
展示会を主導する空間デザインのチームと、位置情報ソリューションを提供するジオサイエンス事業部が共同して開発に取り組むことになったわけですが、最初にこのプロジェクトの話を聞いた時はどう思いましたか?

大嘉:
エリアナリティクスのプロジェクトを初めて聞いた時は、着眼点がイイ!と思いました。位置情報を活用したシステム自体はそれほど珍しいものではありませんが、「展示会」に特化したソリューションというのはあまり聞いたことがありません。間違いなく展示会の新しいモノサシになると感じました。

私は普段「位置情報」をキーワードにしたソリューション開発を行う事業部で、主に開発を担当しいます。エリアアナリティクスも位置情報を収集するという部分でかなり類似点が有り、その経験が活かされてます。

特に良い試みだと思う点は、明確な目的・目標があることです。エリアアナリティクスには、名刺数と当事者の感覚という僅かな情報でしか評価できなかった成果を定量化するという目的があり、システムによる可視化を行う根拠が明瞭です。明確な目的・目標はアプリケーションの質を左右する重要な要件で、エリアアナリティクスの一番の強みだと思います。

02展示会に新しい評価基準を

ー現在も進化を続けているということですが、
現状で「エリアアナリティクス」は、どんな成果が残せているのでしょうか。

山本:
エリアアナリティクスのプロジェクトは、2022年からスタートし約2年程になります。この間にモニターとして参加くださった企業様が約20社程度。中には継続して3 回も実施くださった企業様もあり、様々な成果や課題が見えてきました。

実際のお客様のお声としては、「BtoCの展示会では名刺を持たれてないこともあり新たなKPIになった!」とか「製品への興味度合いが測れた!」「アテンド人員検討の参考になった!」など嬉しい反響を頂いています。また効果を数値化できるようになったことで、経営層へ提出する資料のエビデンスに使えるといった点でも好評を頂いています。

もちろん上手くいかないことも有り、見直しも必要です。現在はリアルタイムにデータ抽出できる方策やプレゼンテーションエリアでの効果検証にも取り組み始めています。

ー良い成果が残せている一方で、新たな課題や改善点も見えてきたということですね。
今後「エリアアナリティクス」はどのようになっていけたら良いと思いますか?

小川:
エリアアナリティクスで、分かりやすい展示会の評価基準が提供できたらいいなと思っています。展示会の担当者様が経営層に考えの根拠を明確に示せずに、意図しない方向に進んでしまうということがあります。こんな課題を新しい評価基準で解決し、喜んでいただけたらと思っています。
中野:
僕も評価基準を提供できることは、とても意義のあることだと思います。これまで展示会出展のKPIは名刺の総数しかなく、ノベルティ目当てなど的外れな名刺も含まれていました。果たしてこれが正しい成果なのか、全出展社が課題に思っていたはずです。そこに新しいモノサシを提示できる可能性がある。それがこのプロジェクトの本質だと思います。最終的には業界の新基準になっていくことが大きいゴールだとも思っています。

ーエンジニアの視点からはいかがでしょうか。
展示会に於けるAI活用、DX化などの技術革新は、今後どの様に進んでいくと思いますか?

大嘉:
技術革新という意味では、収集した情報を"どう活かしていくか"という技術が進んでいくと思います。ビッグデータを元に次の施策を生み出すお手軽ツールとして「AI」の活用を目指す動きにシフトしてきていると感じます。

ここで私が注視するのは、技術を追求する会社はたくさんありますが、追求した技術を即、現場のディレクターに反映できる会社は以外と少ないという点です。ビッグデータからAI等で結果を導く。その結果を元ににすぐ次の一手が出せる。当社なら自分達で PDCA を回すことが出来ます。スペースディレクターと位置情報ソリューションの技術者がいるからこそ提供できる強みだと思っています。

03写真化学が目指す展示会

ー写真化学では、新たな展示会のモノサシとしてエリアアナリティクスの開発に取り組んでいますが、皆さんはどんな価値を提供していきたいと思っていますか?
または、どんな風に仕事に取り組んで行きたいですか?

土谷:
僕たち写真化学のスペースディレクターは、どのような方法であれ、自分に合った方法でお客様を引っ張っていける牽引力が必要だと思いますね。お客様から声を掛けて頂けるような人気のあるスペースディレクターになって貢献したいです。
志賀:
当社は、スペースディレクターが営業も、デザインも、施工監修も行う特殊な強みがある企業です。そういった価値を最大限に活かして貢献し、長くお付き合いが出来ればと思っています。
小川:
僕は、楽しく仕事が進められたらいいなと思います。仲間と協力して提案の幅が広がることで、お客様ともより楽しくお仕事ができるといいなと思っています。
中野:
僕も小川さんと一緒で楽しく仕事しようぜっていうのは、結構プライオリティが高いです。社内ともお客様とも、楽しくお仕事したいですね。「中野さんとの打ち合わせ時間は、ほぼ休憩時間ですよ」くらいに思っていただける方が気軽に時間もいただけるし、親密にもなれる。だからみんなで楽しくしようよ!とはいつも思っています。またお客様とゴールを共有できるかがこの仕事の本質だとも思っています。お客様と同じ立場で、一体化できるかどうかを追求していきたいです。

ー今後のビジョンを聞かせてください

中野:
展示会は、個人的にはもっと原点回帰していくんだろうと思っています。原点である見本市のように、すごく研ぎ澄まされた本質的なところに立ち返っていくと考えると、ブースデザインの意匠の重要性は、恐らくどんどん小さくなっていくと思いますね。小売に近いようなポジションに戻っていき、意匠ではなくてマーケティング視点でお客様をサポートするブース作りが求められるようになる。そんな動きの中で、新しいモノサシが提供できるエリアアナリティクスは、大きな価値あるプロジェクトだと考えています。

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