
"展示会あるある" 信じていますか?
こんにちは、写真化学マーケティング部のM澤です!
展示会担当者なら一度は聞いたことがあるだろう、
「1日の来場者数ピークはランチ後の13~15時台」
「セミナー会場やフードコート近くのブースが有利」
など、まことしやかにささやかれる"展示会あるある"。
これらの"展示会あるある"...あなたはどれくらい信じていますか?

というのも、これらってあくまで「体感」としてそんな気がする、という人が大半なのでは?と思うからです。
確かに私も展示会には何度か行ったことがある中で、「来場者のピークが13~15時台」「セミナー近くのブースが有利」「雨の日は来場者が減る」、どれも納得感のある"あるある"たちだと思います。
ですがそれは、あくまで体感として。
これまで、マーケティングの世界にたくさんいるアグレッシブな人たちに囲まれ、「その数字って事実に基づいてる?(訳:お前の思い込みじゃねえだろうな?)」と詰められてきたM澤は、ふと思いました。
世の中の「展示会あるある」、果たして現実のデータとして本当にその通りなのか?
実際、インターネットで「展示会」と検索してみても、冒頭のあるある的なものを紹介するページは数多くあれど、それらを数値的に検証したものはあまり見かけない気がします。

それなら、確かめてみよう!と思い立ったのが、この記事制作のきっかけです。
どうやって確かめるのか?
使うのは、弊社のサービス「エリア・アナリティクス」。これは展示会に特化した人流分析ツール。
これまで名刺数でしか判断できなかったブース来場者数や、エリア別の来場者の関心度合いを見える化します。次の展示会を数字に基づいて改善することができ、PDCAサイクルを加速へ導くツールです。
2022年に本格リリースしてから、現在20社ほどのお客様に導入いただいています。
今回、考察に使うのは弊社ブースでの計測データです。
今年5月末、ポートメッセなごやにて開催されたJapan IT Week。その弊社ブースにカメラを設置し、データを計測していました。

これまではお客様のデータを開示することが難しく、本企画をなかなか実行できていませんでした。
しかし、このJapan IT Weekでの弊社データ。これまで複数のお客様に導入いただいている結果とも大きく異ならなかったので、「これなら開示してもOK!」と弊社空間デザインサービスを取りまとめるリーダー直々にOKをもらえました。
本記事では、ブース設計担当者が作成した実際のレポートの中身をお見せしながら、考察していきます!

※注意!
ここから先の考察は、あくまでこの展示会の結果のみで導き出したものです。精度の高い結論だとは言えません。あくまで「この展示会がこうだった」という視点でお読みください。
気になる結果は?
今回の展示会、当社は下図の赤枠のブースに出展していました。壁際のメイン通路に面した、恵まれたブース位置だったと言えます。

今回考察した「あるある」はこの2つ。
- 広く通りやすいメイン通路は特に人流が多い
- 来場者が多いのはランチ後の13-15時台
まずは 「1. 広く通りやすいメイン通路は特に人流が多い」について。
結論から言うと、まさしくその通りになりました!

壁際メイン通路である縦の人流が17,592人と、横の人流 9,418人に比べてなんと約1.9倍。大きな差が出ました。

もっと詳細な数字にしたのが上の図。
もっとも人流が多かったのは「会場上(図の右下)」の9,129人でした。ここを通る人たちの興味を惹いて足を止めさせるため 、メインパネルはななめの壁面に並べたデザインにしていました。デザイン時の想定通りの効果を発揮してくれたのではないでしょうか?
続いて 「2. 来場者が多いのはランチ後の13-15時台」はどうだったか。
こちらは、少しだけ異なる結果になりました。

来場者のピークになったのは図の赤枠、11:00と13:30~14:00。名古屋の人たちはランチを少し早めに済ませるのかもしれません。
とはいえ、もっとも多かったのは13:30~14:00ごろ。"あるある"から大きく外れた結果にはなりませんでした。

ちなみにブース来場が最も多かった時間は初日の13:30 (70人)。初日の昼過ぎというこの時間帯、「この展示会は絶対行こう!」と事前に決めていた人たちが集まったのかもしれません。
こうして時間帯別の来場者数が分かると、
- その時間帯にブース内のプレゼンテーションを実施する
- 説明員の立会いシフトの濃淡を合わせる
といった、データに基づいた打ち手が可能になりますね。
総括
概ね、展示会あるある通りのデータが取れました。
ただし、あくまでこのJapan IT Weekの結果でしかありません。弊社では引き続きエリア・アナリティクスでデータを取りつつ、精度ある結論を出していこうと企画中です!
読んでくださった方に「良いこと知れた!」と思ってもらえるように取り組みますので、ぜひ、続報を楽しみにお待ちください。
一方で、混む時間帯においては予想とやや異なるデータが取れたのも事実です。今回のように、最終日の時間帯の方が来場が多いと思いきや、初日の方が実は多かった!と判明するなど...。事実を目で見て確かめる大切さを感じられました。
そのことをこれまで、愛のムチとして教えて(詰めて)きてくれた上司の皆さんには頭が上がりません...。
こんな風に事実をデータで検証してみないと、間違った思い込みから施策を行い、失敗につながる可能性もあります。
エリア・アナリティクスがそんな失敗を未然に防ぐかもしれません!
エリア・アナリティクスでわかること
- 名刺交換がなくても、ブース来場者数がわかる!
- 展示ブースの評価がわかり、次回出展計画の参考にできる!
- 来場者の関心が見える化され、マーケティングに活かせる!
今回の記事で、もしこのサービスが気になったら、ぜひ下の「まずは話を聞いてみる」ボタンから、弊社までお問い合わせください。
後日、担当者が説明しに伺います! どうぞ、お気軽にご連絡ください。