20XX年・春
どんぐりホールディングスに入社し、マーケティング部に配属されたうさぎのマロン。
最初に与えられた仕事は「マーケティングについて勉強したことを記事にして発信する」
というミッションでした。しかし、マーケティングのマの字も知らなければ、カタカナも苦手。
さらにWEBに関する知識もないという残念な状態...。
そんなときに見つけた「森のマーケティング塾」。マロンは、藁をもすがる思いで入塾しました。
これは、新人マロンがマーケティングを学ぶことで成長していく物語です。
- マロン
- どんぐりホールディングスのマーケティング部で働く新人。マーケティングやWEBの知識もなくカタカナも苦手。覚えは悪いが、やればきっとできる子。
トレードマークの栗は着脱可能。いつも腹ペコ。
- 熊じぃ
- 森のマーケティング塾の塾長。
村の動物たちから「熊じぃ」という愛称で呼ばれている。昔マーケティング会社の社長だったという経歴の持ち主のため、マーケティングについて分かりやすく教えてくれる。
好きな食べものは、はちみつと高級どんぐり。
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マロン前回は、SWOT分析について学んだピョン!
SWOT分析は、自分たちでコントロールできる内部環境と、世間の動きといったコントロールできない外部環境の分析を通して、経営戦略や計画を立てるための分析手法だったよ。 -
熊じぃそうじゃな。SWOT=強み、弱み、機会、脅威の4つを組み合わせて分析することで、自社にとっての市場機会や事業課題を発見したな。
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マロン商品開発や経営戦略に分析が大切なことはわかったピョン!
だけど、すでにある商品を広めていくにはどうするの?
今、どんぐりホールディングスで「木の実圧縮袋」を売り出したのだけど、全然売れないんだー。 -
熊じぃ売るための戦略を考えているのか?どんな宣伝をしているんじゃ?
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マロン見た目がオシャレとか、とても便利とか!そんな感じでとにかく商品の良いところを詰め込んで宣伝しているよ。
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熊じぃそんなざっくりした宣伝では、結局、誰に向けて売りたいのか分からないぞ。
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マロンそんなこと言ったって、しょうがないじゃないかー!
どうすれば売れるようになるの? -
熊じぃそうじゃなぁ。例えば、4P分析というものをしてみるのはどうかな?
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マロンそもそも4P分析ってなあに?どんなことを分析するの?
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熊じぃ4P分析は、企業がお客さんに対して「価値」をどのように届けるのかを考えるときに活用するフレームワークなんじゃよ。
4Pは何のことかわかるかな? -
マロンたぶん、Pのつく言葉の頭文字をとって呼ばれているんだろうなー。
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熊じぃ「Product(製品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(販売販促)」の頭文字をとってそう呼ばれているんじゃ。
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マロンやっぱり!
じゃあ、それぞれ4つの視点から分析していけばいいの? -
熊じぃ「Product(製品)=何を売るか」、「Price(価格)=いくらで売るか」、「Place(流通)=どう届けるか」、「Promotion(販売販促)=どう知らせるか」
これらの情報を整理していくんじゃよ。 -
マロン4P分析することで、何か良いことでもあるの?
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熊じぃ商品の強みが整理されて、適切な戦略を考えることができるんじゃよ。
では、実際に分析してみよう! -
マロンどんぐりホールディングスで売り出し中の「木の実圧縮袋」を4Pにならって、それぞれの情報を書き出してみるピョン!
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熊じぃそれぞれ整理できたのう。ただ、これらを別々に考えても戦略にはつながらんぞ。
例えば、この中で言いたいことを2つに絞るとどんなことかな? -
マロン世界で初めて開発されて、他社にはまだない商品っていうこと!
あとは、おしゃれで高級そうなのに価格が安いことだピョン! -
熊じぃふむふむ。ではその2つを組み合わせて、「低価格ながら高級感のある世界初の商品」というのを意識した広告を打ち出すこともできるな。
こんな感じで、ひとつのPを見て施策を考えるんじゃなく、製品×流通、価格×プロモーションというように4つのPをいろいろ組み合わせて販売戦略を考えるんじゃよ。このことから、4Pはマーケティングミックスと呼ばれることもあるぞ。 -
マロンなんとなく分かってきたピョン!
整理した情報を組み合わせて、販売戦略を導き出したら良いんだね!
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マロン今回、覚えたことば!
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マロン4P分析は、売り手側の視点ということがわかったピョン!
実際に買うのはお客さんだから、もっと買う側の気持も考えた方が良いと思うんだけど...。 -
熊じぃ消費者の気持を考えるには、4P分析をもとにした4C分析が有効じゃな。
じゃあ、次回は4C分析について勉強していくぞ!