INTERVIEW
展示会ブース改善に向けた
人流データ活用支援
CL : 古野電気株式会社 様

- CLIENT
- 古野電気株式会社 様
- PROJECT
- 人流計測システム「エリアナ」による展示会ブース改善
- URL
- https://www.furuno.co.jp/
お話を聞いた人
舶用機器事業部 営業企画部 宣伝課
主任
髙津 みなと様
御社はどのような会社ですか?
当社は、舶用電子機器の総合メーカーです。海で働く方やレジャーを楽しまれる方を支える製品を、製造・販売しています。漁船向けの機器では世界シェア49%、商船向けレーダーや関連機器では世界シェア41%を獲得しています。
髙津様のご経歴やご担当業務を教えてください。
入社して11年になります。5年ほど前から製品プロモーションを担当しております。
展示会の企画・運営の他にも、カタログやプロモーションビデオなど販促物の企画・制作、SNSを活用したデジタル広告の運用やクリエイティブのディレクションをしています。必要に応じて、自分でデザインすることもあります。
弊社との取引のきっかけを教えてください。
弊社と写真化学さんのお付き合いはかなり長く、スタートは20年以上前だと聞いています。当初から、展示会のブースデザインや施工をお願いしていました。
最初の案件として、「Kormarine(コルマリン)」(韓国・釜山で開催される国際海洋展示会)への出展を引き受けていただいたと伺っております。そこでのご尽力と素晴らしい成果が、今に繋がっているかと思います。
出展効果"見える化" システム「エリアナ」を導入する原因として、どんな課題があったのでしょうか?
当社は例年、「ジャパンインターナショナルボートショー」や「Sea Japan(シー・ジャパン)」といった、海事関連の大型展に出展しています。
展示会のブース作りには、正解がありません。さらに昨今のインフレの影響により、予算も高騰する環境にあります。そのため、限られた予算の中でどうやって良いブースを作るかが非常に大事だと思います。
私はもともとエンジニアとして開発部門にいたこともあり、自分で何かを作るのが好きです。ブースデザインに関しても、自分で図面を引いて、写真化学さんに依頼しています。そんな中、自分で考えたブースが実際に良かったのか、悪かったのかを評価するのが大変難しいと感じていました。
ありがたいことに毎年、当社ブースにはたくさんのお客様が来てくださりますが、「どれくらい立ち止まってくれたんだろう?」「特に見せたかったこのコンテンツは注目されたんだろうか?」といった疑問は、現場に立っていても正確には解消できません。「どうすればこの"見えない部分"がわかるんだろう?」と思ったのが始まりです。
導入に踏みきる決め手は何でしたか?
長年のお付き合いの中で、写真化学さんのクリエイティブ品質には強い信頼がありました。そんな写真化学さんから、ブース評価への課題を感じていたタイミングで「エリアナ」という新しい取り組みをご紹介いただきました。「面白い、ぜひ試したい」と思ったことが決め手です。
もちろん決裁者への説明は必要でしたが、私自身が熱意を持って「やりたい」と伝えたことで、スムーズに導入することができました。
導入されて今年(2026年)が2年目になります。これまでで得られた効果はありますか?
はい。まず、製品をブースのどこに配置するかについて、良し悪しを評価できたと感じています。
昨年、エリアナを初めて導入した際は、新製品をブースの入り口付近に配置していました。極力多くのお客様に触ってほしいという狙いからです。ところが、いざ取得したデータを見てみると、狙いとは異なる動きが起きていました。
ブースに来たお客様は立ち止まることなく、そのまま奥へ進んでしまいます。入り口に置いた新製品は予想以上に素通りされていました。来られるお客様の数自体は非常に多かったので、エリアナがなければこの事実には気づかなかったと思います。
この結果から、今年は同じ製品をブースの一番奥の中央に配置しました。ブースデザインの狙いが果たせたのかを評価し、次年度に繋がるアイデアが生まれたと感じます。
他にはありますか?
営業スタッフのモチベーション向上も引き出していると思います。
展示会期中の朝礼で、エリアナで測った具体的な数字を「昨日は何千人来てもらえました」という風に共有すると、営業部員が喜んで話題にしてくれます。いっぱいお客さんが来てくれて忙しいという肌感は全員持っていますが、それが数字として見えるとさらに士気が上がる感じがします。
それに、データに基づいた運営判断ができるのも良いですね。
例えば朝礼で、「今日も頑張りましょう」といった抽象的な挨拶で終わってしまうところが、「特に○時台が集中していたので、その時間帯はブースから離れないようにしましょう」「午前中は比較的来場が少ない傾向なので、早めに昼食を済ませておいてください」などとフィードバックできます。今後はそういった運営面でも、より一層活用していきたいと考えています。
今後どんなことを期待しますか?
AIが組み込まれることで、より一層便利になると思います。例えば、人の動線が予測できるとか。
展示会ブースはメインストリートやセミナー会場の位置関係などから、人の流れをある程度予想してデザインします。もし、それらをデータとして学習できれば、「この位置関係なら人はこう流れる。だからブースはこう設計すると訪問されやすい」といった最適化ができますよね。設計精度がさらに上がるのではないでしょうか。
また、AIによる予測や分析があれば、そのデータをもとに自分なりの考えを組み立てやすくなりそうです。今は私自身の経験や感覚に頼っている部分も多く、未経験の後輩にノウハウを継承する難しさがあります。
当社としても、担当者が自分なりの意見を持った上で、写真化学さんと議論しながら、より良いブースを作っていきたい。その意味でも、デザイナーでなくとも一定の精度で判断できる力を、データやAIが与えてくれる未来を期待します。エリアナはその基礎になり得るのではないでしょうか?
(撮影 Hide Watanabe)




