美術館設立に伴う美術館公式Webサイトの構築

Web

CLIENT
株式会社鍵善良房様
PROJECT
ZENBI -鍵善良房- Webサイト制作
URL
https://zenbi.kagizen.com/

課題

美術館設立に伴う美術館公式Webサイトの構築

鍵善良房様は江戸時代から続く老舗和菓子店として、京都・祇園に本店を構えておられます。
300年以上の歴史を重ねる中で、和菓子を通して美術工芸など芸術文化の世界に深くかかわり、著名作家の芸術活動を支えるとともに、それらの作品を店舗の内装として取り入れ、来訪者の五感を刺激されています。

今回は、その本店からほど近い祇園の街に美術館を設立されるということで、弊社に美術館ホームページの作成をご依頼頂きました。

初回の打ち合わせでは、「美術館運営にあたり必要な情報発信を」というシンプルなリクエストをいただきました。
初見ではサイトの構成自体はシンプルに思われましたが、掲載情報が美術作品にまつわることもあり、サイト全体にまで美術館の姿勢が反映された構成が必要と思われました。
また、様々な企画展を運営されるため、個性を主張するデザインよりはシンプルで汎用性のある構成が好ましいと判断し、「美しい」、「見やすい」、「すぐに情報が探せる」という要素を前提として作業を進めることとしました。

ご提案

「美しい」、「見やすい」、「すぐに情報が探せる」導線設計

まずは、美しく心地よく感じるバランスについて、色味や書体、作品画像の見せ方についてお伺いし、情報整備としてバイリンガルの記載方法や各項目に入れ込む情報の内訳、新型コロナウィルス禍における来館者への告知対応の方法などをご提案し、見やすく分かりやすいサイト構築へ展開していきました。

全体の構成は、所蔵コレクションの木工作家で人間国宝であった故 黒田辰秋氏の作品を象徴する朱塗りの作品にあやかり、シンプルな白背景にヘアラインの朱色を取り入れアクセントとしました。
手工芸の美しさに映えるよう明朝体のフォントを指定し、部分的に縦書きを使用することで、モダンな構成の中に和のテイストを取り入れています。
また、パソコン・スマートフォンなど様々な環境でも表示が崩れず作品本来の魅力が最大限に引き出せる構成となるよう配慮しました。

シンプルさを優先することでサイト自体が定型化して単調になりかねないため、画面の所々にアニメーションを設定することで、インタラクティブに楽しめるさりげない仕掛けを施しました。

新型コロナウィルス禍については今後どうなるか見通せないこともあり、また新企画が定期的に掲載されるであろうことから、お客様がご経験のあるCMSを組み入れ、ご自身での編集を可能にすることによって、例えば緊急事態宣言や新しい企画展の告知など、タイムリーに対応できるようにしました。

成果

ご要望から要件/要素を分解し再構築することで、
使いやすいサイトへ

2021年1月8日の美術館開館に合わせて、2020年12月よりティザーサイトを立ち上げ、段階的に情報を公開して告知を行い、開館に合わせてサイトをオープンすることができました。

今回のサイトの特徴として、展覧会の会期ごとにトップページのファーストビュー画像が変わる点があげられます。サイトデザインを控えめにすることで、メッセージ性の強い作品画像が入れ変わってもサイト全体のイメージに干渉せず、作品が主役になるように配慮しました。

来館者の方からも「見やすかった」などのお声を頂けたようで、作品の美しさを活かしつつ分かりやすいユーザーインターフェースにより、ストレスなく情報が探し出せる設計ができたかと感じています。

▼サイトURL
https://zenbi.kagizen.com/